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兵庫県内 | 姫路市内 |
生産誘発額 243億円 | 生産誘発額 120億円 |
生産誘発額 243億円 | 生産誘発額 120億円 |
直接効果 159億円 | 直接効果 96億円 |
付加価値誘発額 137億円 | 付加価値誘発額 66億円 |
就業者誘発数 2,797人 | 就業者誘発数 1,462人 |
平成24年11月25日に、第2回神戸マラソンが開催された。昨年度の第1回大会と同様にコース沿線は多くの応援・観戦者で埋まった。応援・観戦者からの声援、視線、沿線のイベント等は、ランナーの励まし、交流をもたらし、大会を盛り上げた。
応援・観戦者は、大きく2つに分けられる。一つはランナーの家族・知人であり、もう一つは走っているランナーを見ること、大会の臨場感を楽しむ人々、ランナーと一緒に大会を盛り上げようとする人々である。
始めのランナーの家族・知人に関しては、普段一緒にいる人が大変な体力・忍耐力が必要なマラソンに参加する訳で、応援も走っているところをみて励まそうという動きが中心になる。コース沿線の複数のポイントを移動し、ポイント毎に応援を行い、最終のゴールで完走を喜び合う方も多い。他方、遠方から参加された方のなかには、何度もマラソンに参加しているランナーもおり、応援・観戦者の方は応援・観戦もするけれども、せっかく神戸に来たのだから、神戸観光を楽しむ要素が大きいこともみうけられる。
また、家族・知人がマラソンに参加しないものの、大会の臨場感を楽しむ人々、ランナーと一緒に大会を盛り上げようとする人々は、多くのランナーが様々なスタイルで走っていく様子を見ること、ランナーとの交流などから、元気や楽しみをもらうこととなる。また、団体で踊ったり、音楽を奏でたり、応援グッズを利用して沿線を盛り上げたりと、応援・観戦者の活動自体が楽しみにもなる。若松公園、舞子公園、ホームズスタジアム神戸(御崎公園)、ゴール地点を中心に多様なイベントが行われたが、こうしたイベントの見学・参加も応援・観戦者の楽しみとなる。大会を楽しもうという方々のなかにでも、2・3人の少なめな人数でランナーの走りや大会の雰囲気を楽しむという応援・観戦者がいる一方、地元や職場の仲間が集まり応援の企画・実施をしたり、所属している団体がイベントに参加するなど自身も活動する、活動の一部を担う応援・観戦者がいるという違いもみられる。神戸マラソンに参加するランナーと共に応援・観戦者の動向も様々な特徴があり、それぞれのニーズを満たすような取り組みを進めることが、神戸マラソンをよりよいものにしていくことにつながろう。
平成24年にNHK大河ドラマ「平清盛」が放映されたが、神戸兵庫には平清盛ゆかりの史跡が多く存在する。例えば、平清盛は、宋との貿易を盛んにする為、大輪田泊(神戸市)の大修築や室津(たつの市)など瀬戸内海航路の整備を進め、更に新しい国づくりを目指して福原遷都を行った。清盛没後の源平の戦いに関する史跡も点在している。大河ドラマ「平清盛」の放映は、神戸兵庫と清盛とのかかわりについて認識を深める契機となったが、同時に、魅力ある観光資源として多くの人々の関心を集めた。
平清盛への関心の高まりに応えるべく、神戸では「KOBE de 清盛 2012」観光キャンペーンが展開され、「ドラマ館」「歴史館」といった特設会場の設置、市民や地元団体によるイベント等との連携・支援、ロゴ活用等による情報発信・商品企画などによる盛り上がりがみられた。大河ドラマ「平清盛」のなかで神戸が舞台となることが多くなった秋からは「あいたい兵庫キャンペーン2012」も実施され、盛り上がりが兵庫県全体に広がった。
こうした観光キャンペーンへの取り組みを反映し、県内外から多くの人々が平清盛関連の観光拠点に集まり、イベント・行事へ参加したが、人々の活動には移動・飲食・買物・宿泊などの経済的な効果が伴う。経済効果は、観光キャンペーン時の消費活動に限らず、情報発信や歴史資源の再確認、観光地におけるふれあいなどによる神戸兵庫へのフレンドシップの醸成を通じた中長期的な要素もあげられようが、本調査では、「KOBE de 清盛 2012」観光キャンペーンの期間中の観光消費を主体とした経済効果に限って推計を行った。
地域経済指標研究会
兵庫県立大学政策科学研究所
兵庫県企画県民部政策室
神戸女子大学
総合的な地域施策を効果的に展開する上で、地域の経済動向を早期に的確に把握することが不可欠であるが、現状では地域別の経済指標は、全国指標に比べ少なく、公表時期も遅いという問題を抱えている。特に兵庫県内の地域経済情勢を総合的に把握する統計である「兵庫県市町民経済計算」は公表時期が速報で年度終了後、10か月後であり、地域経済動向を総合的かつ迅速に示す経済指標は十分とはいえない。
このため、地域経済指標研究会では、兵庫県内地域別経済動向総合指標である地域内総生産(支出側)を試算した。この指標は県内市町別にGDPの構成要素である消費、投資、外需(移出-移入)を市町別の消費、投資などの需要項目別の各種の地域別経済データを活用し作成した。併せて限られた情報からではあるが、地域別経済見通し(平成 22年度)について試算した。
市町別の一次統計の不足が指標の安定性に影響を及ぼしており、作成手法については未だ課題が残されている。今後は、本指標の精度を高め、各地域の経済動向のより迅速な把握に資するものとしていきたい。
(参考)研究会の今後の検討課題
・四半期別兵庫県内GDP速報(兵庫QE)データを利用し、改定値の作成(年4回)
兵庫QEは年4回(3月、6月、10月、12月)作成、公表されているが、データの精度を高めるため、このデータを取り込んだ改定値を作成し、公表する。
・四半期別地域別経済動向指標の試算の検討
現時点は年度推計値であるが、きめ細かい経済動向の把握のため、四半期別指標の作成について検討する。