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調査・研究プロジェクト「小地域景気動向指標」を更新しました

2016年1月2日 更新
小地域別景気動向指標 平成27年12月

平成27年度・平成28年度兵庫県地域内総生産(支出側:平成27年12月改定)の概要
  1. 平成26年度の兵庫県経済を振り返ると、前年度末の消費増税前の駆け込み需要の反動により、民間需要が4月以降弱含みとなった。消費者マインドの回復には時間がかかり、住宅部門も低調が続いた。他方、企業部門では生産の改善度合いが秋口から増し、老朽化した設備の維持・更新を主体とした設備投資がみられた。
    また、米国を中心とした外需の持ち直しなどもあり、景気は年度後半から改善基調が強まり、平成26年度全体ではGRP(実質値)が、前年度比若干のプラスを保った。神戸市地域における外需の寄与や、播磨地域における大河ドラマ「軍師 官兵衛」の放映に伴う経済効果の影響などもプラス要因にあげられよう。
  2. 平成27年度の兵庫県経済は、食料品など生活に近い範囲での物価上昇に伴う消費マインドの鈍化や、住宅・公共工事関連の低迷など、緩慢な動きで推移している。中国など新興国の景気減速が加わり、生産も足元マイナス基調となっている。
    ただ、企業収益の回復が進んでおり、設備投資への姿勢に前向きな動きがみられる。また、訪日外国人観光客の増加などから観光関連も堅調となっている。こうした動向を反映し、雇用・所得環境の改善が続いている。
    総じてみると、緩やかながら改善基調を維持し、平成27年度のGRP(実質値)は、前年度比プラスが続く見通しである。
  3. 平成28年度の兵庫県経済は、在庫調整の進展などから底堅さを取り戻していくと見込まれる。特に、平成28年度後半には、消費税が税率10%に増税となる前の、耐久消費財など駆け込み需要が再び高まろう。ただ、中国・欧州など海外需要の減少などが懸念される。