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調査・研究プロジェクト「小地域景気動向指標」を更新しました

2013年3月26日 更新
小地域別景気動向指標 平成25年3月

兵庫県内の地域別GRP(支出側)の平成24年度の動向と平成25年度の見込
  1. 平成24年度の兵庫県経済を振り返ると、欧米を中心とした世界経済減速に伴う外需減少や日中摩擦などの影響から、生産が低調な状態が続いた。設備投資も企業収益の低迷、円高を反映した海外における生産拠点の整備などから慎重姿勢が広がった。雇用・所得環境の改善が鈍いなか、エコカー補助金終了に伴う自動車販売の反動減など、年度中ごろには停滞感が一層強まった。
     年度末にかけては、外為レートの円安方向への反転や緊急経済対策が盛り込まれた補正予算の成立など明るい材料が出てきたものの、平成24年度のGRP(実質値)は、前年度(23年度)に続き足踏み状態が継続すると見込まれる。
     地域別には、中播磨地域の製造業集積で生産が堅調であるとともに、淡路において安心・安全(医療や災害対応等)を目指した基盤整備の動きを反映して成長が高めになっている。
  2. 平成25年度の兵庫県経済は、自動車補助金終了の反動減が薄れるほか、海外需要の底入れ、平成24年度末からの緊急経済対策が盛り込まれた補正予算の効果、消費税率の引上げを控えた耐久消費財等の購入増加などプラス要因が多く働くと見込まれる。雇用・所得環境の改善は緩やかなものの、個人の消費マインド改善から消費は堅調に推移しよう。GRP(実質値)も3年ぶりにプラス幅(前年度比)が増すと予想される。
  3. もっとも、日中摩擦の継続や円安に伴う輸入品の価格上昇、電気料金値上げなどのマイナス要因からの影響が懸念される。また、平成26年度からの消費税率引き上げ後の影響に備えていくことが必要となろう。