お知らせ
兵庫県立大学政策科学研究所主催 2024年度 第2回シンポジウム「震災記憶の継承と地域社会」 が、2024年12月14日(土)に開催されました
2024/12/20
2024年12月14日(土)午後2時からシンポジウム「震災記憶の継承と地域社会」が御影公会堂白鶴ホールにて開催されました。主催は政策科学研究所、共催は神戸市東灘区役所、関西学院大学産業研究所、住吉歴史資料館、後援は一般財団法人住吉学園、甲南女子大学となりました。パネルディスカッションには、特別ゲストとして甲南女子大学津田ゼミナールの学生3名が参加しました。神戸市東灘区役所の全面的な協力のもと震災写真の展示スペースが設けられるなど、地域社会から大きな協力を得たイベントとなりました。
今年度は、阪神・淡路大震災から30年にあたります。しかし震災後の人口の流動化により、地域社会は変容を続け、震災記憶の継承も難しくなりました。こうした条件のもとで実現される持続可能な社会では、一方では個人が複数のコミュニティーに自由に属し、他方では様々な内容をもつコミュニティーの重層化が求められます。それが結果として、人口流動化の大きい社会に必要とされる人々の「弱い紐帯」を数多く生み出すことにつながるからです。そしてこの前提のうえにたって、多様なコミュニティーにおいて実施される様々な企画等においては、その一部に「震災を知らない世代がそれを自分のこととして認識できるような工夫」を時々組み込んでいくことが求められます。こうした意識的取り組みが積み重ねられることで、偶発的に生じる災害という危機的状況に対するレジリエンスが生まれ、一層強化されていくと考えられるという展望が示されました。