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調査・研究プロジェクト「小地域景気動向指標」を更新しました

2015年11月5日 更新
小地域別景気動向指標 平成27年10月

兵庫県内の地域別GRP(支出側)の平成26年度の動向と平成27・28年度の見込
  1. 平成26年度の兵庫県経済を振り返ると、前年度末の消費増税前の駆け込み需要の反動により、4月以降、景気が弱含みとなった。特に、雇用環境の改善が続いたものの、消費者マインドの回復には時間がかかった。他方、企業部門では生産の改善度合いが秋口から増し、老朽化した設備の維持・更新を主体とした設備投資がみられた。
    また、米国を中心とした外需の持ち直しなどもあり、景気は年度後半から改善基調が強まった。平成26年度全体では、消費増税後の反動減の影響が残り、GRP(実質値)が、前年度比マイナスであった。
  2. 平成27年度の兵庫県経済は、年度中ごろにかけ中国など新興国の景気減速や、株価下落による消費マインドの低下を反映し、動きは緩慢となっている。企業部門をみると生産が一進一退であり、景況感も足踏み状態となっている。ただ、企業収益の回復が進んでおり、設備投資への姿勢に前向きな動きがみられる。また、訪日外国人観光客の増加などから観光関連も堅調となっている。こうした動向を反映し、雇用・所得環境の改善が続いている。
    総じてみると、緩やかながら改善基調を維持し、平成27年度のGRP(実質値)は、前年度比プラスに転じる見通しである。
  3. 平成28年度の兵庫県経済は、在庫調整の進展などから底堅さを取り戻していくと見込まれる。特に、平成28年度後半には、消費税が税率10%に増税となる前の、住宅部門など駆け込み需要が再び高まろう。ただ、中国・欧州など海外需要の減少や公共部門の息切れなどが懸念される。