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調査・研究プロジェクト「小地域景気動向指標」を更新しました

2015年7月27日 更新
小地域別景気動向指標 平成27年7月

兵庫県内の地域別GRP(支出側)の平成26年度の動向と平成27・28年度の見込
  1. 平成26年度の兵庫県経済を振り返ると、前年度末の消費増税前の駆け込み需要の反動により、4月以降、景気が弱含みとなった。特に、雇用環境の改善が続いたものの、消費者マインドの回復には時間がかかった。他方、企業部門では生産の改善度合いが秋口から増し、老朽化した設備の維持・更新を主体とした設備投資がみられた。
    また、米国を中心とした外需の持ち直しなどもあり、景気は年度後半から改善基調が強まった。平成26年度全体では、消費増税後の反動減の影響が残り、GRP(実質値)が、前年度比マイナスであった。
  2. 平成27年度の兵庫県経済は、企業部門をみると生産は一進一退であるものの、企業収益の回復が進んでいる。低金利の持続などもあり、設備投資への姿勢に前向きな動きがみられる。また、訪日外国人観光客の増加などから観光関連も堅調となっている。こうした動向を反映し、雇用・所得環境の改善も続いている。
    ただ、所得環境の改善にはもたつきがあり、弱めとなっている。また、昨年度に景気を下支えした公共投資も、徐々に減少傾向に転じてきている。外需に関しても、円安が一定程度輸出を支えているものの、中国など新興国の景気減速を反映し、動きは緩慢となっている。
    総じてみると、昨年度後半からの改善基調が続き、平成27年度のGRP(実質値)は、4年ぶりに前年度比プラスに転じる見通しである。
  3. 平成28年度の兵庫県経済は、平成27年度の景気改善の動きが持続すると見込まれる。平成28年度後半には、消費税が税率10%に増税となる前の、住宅部門など駆け込み需要が再び高まろう。ただ、エネルギー関連の輸入価格の再上昇や欧州や中国などの需要減少などが懸念される。