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調査・研究プロジェクト「小地域景気動向指標」を更新しました

2015年3月28日 更新
小地域別景気動向指標 平成27年3月

兵庫県内の地域別GRP(支出側)の平成25年度の動向と平成26・27年度の見込
  1. 平成25年度の兵庫県経済を振り返ると、消費税率の引上げを控えた耐久消費財等の購入増加、株高による資産効果を反映した個人消費の押し上げ、円安に伴う輸出の底入れなどプラス要因がみられた。
    もっとも、年度半ばには設備投資への慎重な取り組みや、雇用・所得環境の改善が緩やかなことなどを反映し、回復のテンポが鈍った。年度末には消費税率の引上げ前の駆け込み需要が顕在化したものの、平成25年度のGRP(実質値)は、平成24年度に比べ若干の減少となった。
  2. 平成26年度の兵庫県経済は、前年度末の消費増税前の駆け込みの反動により、4月以降、景気が弱含みとなり、平成26年度全体でもGRP(実質値)は、前年度比マイナスの見通し。雇用環境は着実に改善してきているものの、消費者マインドの改善には時間がかかっている。
    他方、企業部門では生産の改善度合いが秋口から増しており、老朽化が進んでいる設備の維持・更新を主体とした設備投資が予定されている。加えて、米国を中心とした外需の持ち直しや、原油価格の低下、政府による景気対策の効果による下支えなどもあり、景気は年度後半から改善に転じつつある。
    地域別には、丹波地域、但馬地域、淡路地域などにおいて、消費税率の引上げを背景とした個人消費低迷の度合いが高くなっている。他方、中播磨地域、西播磨地域の民間消費支出は前年度比プラスを維持しているが、背景として大河ドラマ「軍師 官兵衛」の放映に伴う経済効果の影響もあげられよう。
  3. 平成27年度の兵庫県経済は、26年度後半からの景気改善の動きが強まるなか、消費税率の引上げ延期による消費意欲低下の回避や住宅投資の持ち直しなどから底堅く推移すると見込まれる。平成27年度のGRP(実質値)は、4年ぶりに前年度比プラスと見込まれる。